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旅は人生を豊かにするのか?

旅は人生を豊かにするのだろうか。
俺はまだまだ旅人としては初心者レベルだが、ヒッチハイクで日本各地を回ってみたり、ヨーロッパをバックパック一個で旅してみたり、
そういった経験を通してわずかだが思うところがある。
「俺の人生、何か変わった?」
「旅」というのは、しばしば新たな人生への鍵だったり、本当の自分を探すなど、
カロリーの高そうな言葉の代名詞のように使われる。
簡単に言えば、旅をすれば誰でも人生が豊かになるみたいだ。
確かに、発展途上国に行き貧富の激しさを目にすれば、何か感じるだろう。
確かに、バックパック背負って激安ホステルを転々とし、そこでいろんな人と話せば、新しい情報や価値観に触れることができるだろう。
確かに、大自然に触れ、その中にある迫力満点な滝でも見れば感動することだろう。
しかし、それらの経験によって人生が劇的に変わる人というのは本当にごくわずかなのではないだろうか。
例えば、居酒屋で隣で飲んでいたおじさんと絡んだら、盛り上がってしまった。
インターネットで海外の大学の講義を視聴してみた。
それだけでも人は影響を受けるくらい繊細な生き物である。
事実、俺自身アニメ一つで人生変わったくらいだ。(テニスを始めた理由の一つw)
旅を通して得る刺激と、何気ない日常で得ている刺激、
どちらが価値あるもので、どちらが無駄なものか、
そこに優劣はつけられない。
何が自分の人生を豊かにするのかは誰にでもわからないからである。
じゃあ、旅の醍醐味って何だろう。
それを考えてみたところ、少ない経験を通して二つ気づいたことがある。
一つ目は幸福の基準を下げることができるということ。
貧乏旅を繰り返すと、お湯の出ないシャワーのホステルに泊まったり、
スーパーのまずくて安い食材を利用して、食いつなぐ生活をすることになる。
贅沢なんてできやしない。
移動も基本超狭い激安バスや列車、市内は基本徒歩で回る。
ただそれを毎日繰り返していると、あることに気づく。
「太陽と水さえあれば生きていける。」
少し大げさかもしれないが、そんな感覚になる。
特に日本は先進国で、基本的には何不自由ない生活を送ることができる。
それによって見失っているものも多い。
人間、生活や幸福の基準値を上げることは簡単だ。
年収が上がればほとんどの人は、贅沢することを望む。
しかし逆に、生活や幸福の基準値を下げることのできる人間はなかなかいない。
人間は贅沢な生活に慣れてしまった時、生活のレベルを下げるのは容易ではない。
「幸せ」になるためにお金を有効活用するはずの目的が、
いつの間にか「お金」を得ることが目的となり、
目の前の質を贅沢することと勘違いしてしまうのである。
日本という豊かな国に住んでいるはずなのに、国民が幸せと感じていない割合が高いのも、これが理由の一つかもしれない。
二つ目は人と人との壁を打ち破ることができるということ。
国境、言語の壁、政治的問題などによって、一見切り離された関係に見える関係もたくさん存在する。
旅こそ最も安定して、これらの壁を打ち崩し、お互いを結びつけて友情を培う、持続可能な方法を創れるものである。
そして旅を通して出会った人というのは、日本でよく見るような馴れ合いな関係ではなく、もっと深く心に残るものだ。
たった数分しか話してない、たまたま電車で隣の席だった、それだけでも印象に残る。
以前ドイツを旅していた時、オーストリア人のおじさんが一日中観光案内をしてくれたことがあった。
たまたまノイシュヴァンシュタイン城の周りをぶらぶら歩いていたら、声をかけてくれたのだが、
車にも乗せてくれて、最後には温泉にまで連れて行ってくれた。
俺に限らず、日本人を見かけたら声をかけるそうだ。
なぜそこまで親切にしてくれたのか尋ねてみると、
「昔日本を旅した時に、日本人は私にとても親切にしてくれた。だからそのお返しをしているだけだ。」
日本をヒッチハイクで旅していた時も、
「昔学生の時に俺も乗せてもらったんだよ。だからヒッチハイカーを見たら絶対乗せるんだ。」
と答える人が多かった。
想像してください。
毎年海外旅行をする10億人の人たちが、こんな風に旅をするのである。
ただバスに乗って名所をまわり、ホテルを移動し、車窓から人々や文化の写真を撮るのではなく、実際に人と結びつくのだ。
旅は未来につながる。
これはFacebookのプロフィール用写真にするのでも、単なる被災地旅行でもない。
これは旅行の「未来」である。
だから「成長や自分探し」、そんなかっこいい言葉を唱えるためでなく、もっと素晴らしい体験をするために、旅に出よう。

LIFE IN ESTONIA

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